【ロンドン=江渕智弘】北大西洋条約機構（NATO）のルッテ事務総長は9日にロンドンで講演し、NATOの防空・ミサイル防衛能力を5倍に引き上げる必要があると訴えた。ウクライナにミサイル攻撃を繰り返すロシアの脅威に対抗するため早急な整備を呼びかけた。英王立国際問題研究所（チャタムハウス）で講演した。「NATOの長期的な脅威の筆頭はロシアだ」と明確にした。ロシアは想像を上回るペースで兵器を生産してい

北大西洋条約機構（NATO）のルッテ事務総長は9日、ロンドンで演説し、「ロシアが今後5年以内にNATOに対して軍事力を行使する準備を整える可能性がある」との認識を示した。その上で、NATOとして「防空とミサイル防衛を400％増強する必要がある」と述べ、加盟国に警鐘を鳴らした。

NATO（北大西洋条約機構）のルッテ事務総長は、ロシアが想定よりも早く多くの兵器を生産していて、5年以内にNATO諸国を攻撃する可能性があるとして懸念を示しました。ルッテ事務総長は9日、イギリスのシンクタンクで演説し、ウクライナ侵攻を続けるロシアについて「中国、北朝鮮、イランと手を組んでいる。ロシアは中国の技術で軍を再編成し、我々が考えているよりも早く、より多くの兵器を生産している」と指摘しました